(1)カーボンニュートラルの虚実を、まず科学的に捉えよ
@@ -16,7 +16,7 @@多くの専門家が指摘しているにもかかわらず、これらの誤りは見過ごされてきました。これは政治的な理由が背景にあるからです。この誤りが放置されたままでは、国民の福祉が低下するだけでなく、取り返しのつかない環境破壊にもつながる恐れがあります。
市議会議員の立場で国の政策を動かすことは困難です。今私にできることは、貴重な市の財源が、このような「ぱっと見は環境に良さそうだが、実は社会や環境の害となる」事業に投じられないよう、目を光らせることです。今回の一般質問では、カーボンニュートラルの考えがどう間違えているのかを説明し、それに対する市の姿勢を問いました。
市は独自財源で年間500万円ほど太陽光パネルへ助成金を支給していますが、すぐに中止すべきです。その余裕があるなら教育費に回すべきです。
-質問 | 答弁 |
---|---|
市内太陽光発電の総量はどう計算したか | kWの単純合計 |
そのうち、震災のときにも自立して使える容量は | 使えるものもある |
その実現のために市の独自財源か ら投じた資金の総額は | 約3.8億円 |
2030年までの補助目標4,000件のうち太陽光分は | 太陽光だけの数は出してない |
市内太陽光発電での年間使用電気容量は | 公共施設は約51万kWh |
市内太陽光発電での総売電額は | 公共施設は昨年度約143万円 |
CO2排出量の計算に発電所のアイドリング分は含まれるか | (不明) |
ペレットストーブの試験運用を行っては | 課題があるので研究する |
CO2削減はライフサイクル視点で計算するのか | 吸収量は含ませられない |
排出権取引のしくみは | あるが、その年ごとの換算になる |
質問 | 答弁 |
---|---|
市内太陽光発電の総量はどう計算したか | kWの単純合計 |
そのうち、震災のときにも自立して使える容量は | 使えるものもある |
その実現のために市の独自財源か ら投じた資金の総額は | 約3.8億円 |
2030年までの補助目標4,000件のうち太陽光分は | 太陽光だけの数は出してない |
市内太陽光発電での年間使用電気容量は | 公共施設は約51万kWh |
市内太陽光発電での総売電額は | 公共施設は昨年度約143万円 |
CO2排出量の計算に発電所のアイドリング分は含まれるか | (不明) |
ペレットストーブの試験運用を行っては | 課題があるので研究する |
CO2削減はライフサイクル視点で計算するのか | 吸収量は含ませられない |
排出権取引のしくみは | あるが、その年ごとの換算になる |
通告書
主な質疑
@@ -24,48 +24,45 @@正確な質疑内容は会議録をご参照ください。
なお実際は理事者側の答弁すべてが敬語表現でなされています。ここでは簡略化のため敬語表現を省いています。
用語について
ここでは二酸化炭素をCO2と表記します。
なお、石油の由来については学校で習った生物の死骸が起源だとする説(有機成因論/有機起源説)が主流です。一方で石油(等)は地球内部の高温・高圧の条件下で生成される非生物由来のものだとする説(無機成因論/無機起源説)もあります。そのため「化石燃料」ではなく「炭化水素燃料」という言葉を使う向きもあるようです。ここでは化石燃料という言葉を使いました。
①質問する理由
菅総理が昨年10月、『2050年カーボンニュートラル』脱炭素社会の実現を目指すと宣言。それを踏まえ経産省は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を同年12月に策定した。
一方、この背景にある「CO2の人為的な排出が地球温暖化や気候変動の主な原因である」という説に懐疑的な見解をもつ人々も多い。
たとえば世界中から900人以上の科学者や専門家が参加するグループが、一昨年9月、国連総長宛てに、公開書簡“There is No Climate Emergency(気候は非常事態ではない)”を提出。
「政策は科学的・経済的現実を尊重しなければならない」 と結ぶこの書簡には、江崎玲於奈氏とともにノーベル物理学賞を受賞したアイヴァー・ジェーバー氏など著名な科学者が名を連ねている(後述)。
またたとえばリベラル派の映画監督として知られるマイケル・ムーア氏が昨年公開したドキュメンタリー映画『プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズ』(後述)では「太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは、政治的目的や特定の人々の利益を実現するために、多分に効果が誇張されており、実際は害となる(ことが多い)」といった趣旨の主張が行われている。
世 界的な流れの中、日本が脱炭素社会の宣言をせざるを得ない状況は一定の理解ができる。しかし同時に、小平市は誤った方向に進むのではないかという危惧がある。
たとえば先日議決された小平市第四次長期総合計画基本構想には、「温室効果ガスの排出をゼロにする『脱炭素化』に向けて」という明らかに認識不足の一文が記載されたまま議会に上程された。
市が今後このような誤った認識に基づいて「ぱっと見は環境に良さそうだが、実は社会や環境の害となる」事業に貴重な市の財源を投じ続けることのないよう、確認の意図をもって質問する。
②CO2削減政策の欺瞞について
政策にするほどの科学的裏付けがない
-「人為的なCO2排出が温暖化や気候変動を引き起こしている」というのは単なる仮説であり、政策立案の判断材料に用いてよいほどの科学的裏づけがない
-
と主張する専門家が沢山いる。それらの主張には合理的な根拠がある。
小平市のお金を投じてはならない
小平市としては国の決定に従わざるを得ない(ところがある)。しかしCO2削減を推進するとしても、小平市が進めているような太陽光発電の事業は、CO2削減には今の時点では時期尚早であり、お金のない小平市がこういった事業に市の貴重な財源を投じるのは、いまやってよいことではない。
私はかつてリチウムイオン系の新型電池の開発や営業に携わっていた。リチウムイオン電池でノーベル賞を受賞された吉野彰さんと御一緒に講演会をさせていただいたこともある。再生可能エネルギーについても勉強し裏事情もある程度知っているつもり。
太陽光発電などの技術革新は重要
私は太陽光発電などの技術革新は人類の営みとして重要と考えている。
たとえば宇宙ステーションは、方向を変えたり加速するとき以外は、ほとんど太陽光パネルからの電力で賄う。宇宙には雲や雪がない。非常に理想的な環境。地球上でも電力網から隔離された場所で太陽光発電が役に立つ。
震災などの発災時も、電力網が遮断され、かつ、太陽光パネルが異常なく使用できるなら役に立つだろう。
ただし、電力網が遮断されるほどの震災時は、太陽光パネル自体や太陽光パネルを設置した家屋が損傷を受ける可能性も高いと思います。その際の漏電・感電リスクや、消火活動中の感電リスクも忘れてはならないものです。
-
+
- (太陽から地球に降り注ぐ)太陽エネルギーが地球表面の温度上昇に与える影響は非常に大きいが、IPCCのモデルはこの太陽エネルギーを「不変」として扱っている +
- シミュレーションの解像度が低過ぎる +
- シミュレーションは恣意的にパラメータを決められるので、結論に合わせて結果を得られる +
用語について
ここでは二酸化炭素をCO2と表記します。
なお、石油の由来については「生物の死骸由来」とする説(有機成因論/有機起源説)が主流です。一方で「地球内部の高温・高圧の条件下で生成される非生物由来」とする説(無機成因論/無機起源説)もあります。そのため「化石燃料」ではなく「炭化水素燃料」という表現を用いる向きもあるようです。ここでは化石燃料という表現を用いています。
①質問する理由
菅総理が昨年10月『2050年カーボンニュートラル』脱炭素社会の実現を目指すと宣言し、それを踏まえ経産省が「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を同年12月に策定した。
一方、「CO2の人為的排出が地球温暖化や気候変動の主な原因」という説に懐疑的見解をもつ人々も多い。
例えば、一昨年の9月に、世界中から900人以上の科学者や専門家が参加するグループが国連総長宛てに公開書簡“There is No Climate Emergency(気候は非常事態ではない)”を提出した。
「政策は科学的・経済的現実を尊重しなければならない」 と結ぶこの書簡には、江崎玲於奈氏とともにノーベル物理学賞を受賞したアイヴァー・ジェーバー氏など著名な科学者が名を連ねている。
また例えばリベラル派の映画監督として知られるマイケル・ムーア氏が、昨年ドキュメンタリー映画『プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズ』(後述)を公開した。この中では「太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは、政治的目的や特定の人々の利益を実現するために多分に効果が誇張されており、実際は害となる(ことが多い)」といった趣旨の主張が行われている。
世界的な流れの中で、日本が脱炭素社会の宣言をせざるを得ない状況は(納得はできないが)一定の理解ができる。しかしそ のような中で小平市が誤った方向に進むことを危惧している。
例えば先日議決された小平市第四次長期総合計画基本構想には、「温室効果ガスの排出をゼロにする『脱炭素化』に向けて」という明らかに認識不足の一文が記載されたまま議会に上程された。
考え方によっては「実質ゼロ」にならできますが、排出をゼロにすることは不可能です。不可能なことが書かれた基本構想を誰が守るのでしょうか。
一般質問とは別の場で指摘もしたのですが、この基本的な間違いは直されないまま基本構想として確定してしまいました。
市が今後このような誤った認識に基づいて「パッと見は環境に良さそうだが、実は社会や環境の害となる」事業に貴重な市の財源を投じ続けることがないように質問する。
②CO2削減政策の欺瞞について
政策にするほどの科学的裏付けがない
人為的なCO2排出が温暖化や気候変動を引き起こしているという論は単なる仮説であり、政策立案の判断材料に用いてよいほどの科学的裏づけがない。
と主張する専門家が沢山いる。合理的な根拠も示されている。
太陽光発電などの技術革新は重要
太陽光発電などの技術革新は、人類の営みとして重要なことだと私も考えている。
例えば宇宙ステーションは方向を変えたり加速するとき以外はほとんど太陽光パネルからの電力で賄っている。宇宙は雲や雪がなく、太陽光発電には理想的な環境だ。
地球上でも電力網から隔離された場所(僻地や海上や砂漠地帯など)では太陽光発電が役に立つ。
震災などの発災時も、電力網が遮断されたものの太陽光パネルは異常なく使用できる環境なら役に 立つだろう。
つまり太陽光発電がこの世に不要だとは思わない。
電力網が遮断されるほどの震災時は、太陽光パネル自体や、太陽光パネルを設置した家屋が損傷を受ける可能性も高くなります。漏電・感電リスクや消火活動中の感電リスクも忘れてはならないものです。
つまり 太陽光発電がこの世の中に不要だと言いたいわけではない。
化石燃料のできる限りの削減はよい
また化石燃料の使用量を減らしていくことにも賛成。
なぜなら、ひとつは「地下で採掘したものを地上で燃やして大気に入れる」という発想に抵抗を感じること。汚染物質が含まれていることもある。
もうひとつは、日本は石油や天然ガスがあまり出ない。石油は国内需要の約0.3%分、天然ガスも約2.3%分は出ているが、国内の使用量に全然足りていない。輸入に頼るしかないため、なるべく化石燃料の使用量を減らしていくのは、そういう観点ではよいこと。
しかし現在のCO2削減施策は間違い
しかし「現在は気候変動や温暖化で非常に危機的な状況なので、CO2をどこどこまで減らすために、化石燃料の使用量をとにかく劇的に削減していきましょう」という論理は、人々の福祉に大きな弊害をもたらすものであり、間違えている。
昨日の伊藤議員が言っていたように、インフルエンザワクチンの問題とまったく同じ構造。特定の人々の利益が優先されるような仕組みの中でつくられている、と感じるところがある。
公開書簡について
公開書簡“There is No Climate Emergency”に記された6件の主張のうち、いくつかを紹介する。
温暖化には自然要因と人為的要因の両方がある
地球の気候は、寒冷期と温暖期の間で長い間変化してきた。私たちが温暖化の時期を経験しているのは驚くべきことではない、と書かれている。
IPCCの将来予測モデルと現実の乖離が著しい
CO2削減推進の中心的存在である「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が出した将来予測モデルがあるが、その 予想値と比べて現在の気温は非常に著しく低く、モデルの前提に欠陥がある、と書かれている。
これについては、そもそもIPCCモデルなどが前提にしているコンピュータシミュレーションは学問的研究には非常に有用だが、数年間や数十年間にわたる将来予測に使うものではない、と言っている科学者もいる。
CO2は植物にとってのご飯
CO2は植物にとってのご飯であり、地球上のすべての生命の基盤だ
-CO2は汚染物質ではありません。地球上の全ての生命にとって必要不可欠なものです。CO2が増えることは自然にとって好ましいことであり、地球を緑化することにつながります。大気中に増加したCO2は世界の植物バイオマスの成長を促進しました。また農業にも利益をもたらし、世界中の作物の収量を増加させています。
-
調べると分かるが、これは事実。
現在の大気中CO2濃度は約400ppmで、大気中の0.04%。50年前の300ppmからかなり上がっているという話がされるが、植物が陸上に進出した太古のシルル紀とかデボン紀のころは現在の10倍以上のCO2濃度があったと考えられている。
そこから考えて、多くの植物にとって今は「CO2濃度が薄過ぎる=植物の餌が足りていない」状況ではないかと言う人もいる。なおCO2が150ppm以下になると多くの植物が死滅するとも言われている。
私は詳しくないが、温室栽培における「CO2の施用」というのがあり、土壌にも十分に栄養を与え、水分も十分に与え、CO2濃度を750ppmや1,500ppm程度に高めると、作物の収穫量が2から3割増加するという事実がある。
地球上の緑の量は増加している
また2019年2月にボストン大学の研究者がNASAの地球観測衛星などを使い撮影した20年間の記録から調べると、2000年代初頭と比べて地球上の緑の量(葉の量)は5%増加している。これはアマゾンの熱帯雨林に匹敵するぐらいの面積だ。
-
+
化石燃料の可能な限りの削減はよい
また化石燃料の使用量を減らしていくことにも私は賛成だ。
「地下で採掘したものを地上で燃やして大気に入れる」という発想に抵抗を感じるし、汚染物質が含まれていることもある。
また日本は 石油や天然ガスがあまり出ない。石油は国内需要の約0.3%分、天然ガスも約2.3%分は出ているが、国内の使用量に全然足りていない。輸入に頼るしかないため、なるべく化石燃料の使用量を減らしていくのは、そういう観点ではよいこと。
しかし現在のCO2削減施策は間違い
しかし、
今は気候変動や温暖化で非常に危機的な状況なので、化石燃料の使用量をとにかく劇的に削減しましょう
という論理は人々の福祉に大きな弊害をもたらすものであり、間違えている。
昨日の伊藤議員が言っていたように、インフルエンザワクチンの問題とまったく同じ構造。特定の人々の利益が優先されるような仕組みの中でつくられている、と感じるところがある。
公開書簡について
公開書簡“There is No Climate Emergency”に記された6件の主張のうち、いくつかを紹介する。
主張1: 温暖化には自然要因と人為的要因の両方がある
地球の気候は寒冷期と温暖期の間で長い間変化してきた。私たちが温暖化の時期を経験しているのは驚くべきことではない。
主張2: IPCCの将来予測モデルは現実との乖離が著しい
CO2削減推進の中心的存在である「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が出した将来予測モデルの予想値と比べると現在の気温は著しく低い。モデルの前提に欠陥がある。
そもそもIPCCモデルが前提にしているコンピュータシミュレーションは、学問的研究には有用だが、数年間や数十年間にわたる将来予測に使えるものではない、と言う科学者もいる。
CO2は植物にとってのご飯
主張3: CO2は植物にとってのご飯。地球上のすべての生命の基盤
CO2は汚染物質ではない。地球上のすべての生命にとって必要不可欠なもの。CO2が増えることは自然にとって好ましい ことであり、地球の緑化につながる。大気中に増加したCO2は世界の植物バイオマスの成長を促進した。また農業にも利益をもたらし世界中の作物の収量を増加させている。
現在の大気中CO2濃度は約400ppm(大気中の0.04%)。50年前の300ppmからかなり上がっているとされるが、植物が陸上に進出した太古のシルル紀やデボン紀は現在の10倍以上のCO2濃度があったと考えられている。
多くの植物にとって今は「CO2濃度が薄過ぎる = 植物のご飯が足りていない」状況だと言う人もいる。CO2が150ppm以下になると多くの植物が死滅するとも言われている。
温室栽培には「CO2の施用」というのがある。土壌に十分に栄養を与え、水分も十分に与え、CO2濃度を750ppmや1,500ppm程度に高めると作物の収穫量が2から3割増加する。
地球上の緑の量は増加している
また2019年2月にボストン大学の研究者がNASAの地球観測衛星などを使い撮影した20年間の記録から調べると、2000年代初頭と比べて地球上の緑の量(葉の量)は5%増加している。これはアマゾンの熱帯雨林に匹敵するぐらいの面積だ。
グレタさんが「危機的状況で、緑がない」ようなことを言っているのとはずいぶん違う、そういったことが書簡に書かれている。
ファクトチェックは根拠が薄い
この書簡に対し、最近よくあるファクトチェックというやつで、IPCC側の人たちから反対意見が示されている。それらを一応ひとつずつ確認したが、内容が薄く、根拠が薄い。科学的ではないという印象をもった。
「温暖化に関する学問的な裏づけ」の世界をちょっと調べると、どうも私がこれまで過ごしてきた科学的な世界とは別の、異質のことがまかり通っている。
IPCCモデルの欠陥
この公開書簡は500人以上の人が署名しているが、日本人として署名しているのは2、3人。いずれもこのテーマに直接関係する学問の分野で第一人者の方々。そのうち、マサチューセッツ工科大学やNASAのJPLでも勤務していた気候専門の学者である中村元隆氏が、「気候科学者の告白」という書籍を出している。アマゾンで99円なので、IPCCを支持している方もちょっと読んでみるとよいと思う。私が言いたいこともここに書いてある。
たとえばIPCCのモデルは、地球表面の温度上昇に与える影響が非常に大きい太陽エネルギーを不変として扱っていたりする。また、シミュレーションの解像度が低過ぎるとか、恣意的にパラメータを決められるので結論に合わせて結果を得ることができる、といったことが書かれている。
以上が、書簡の内容とその関連の人たちが主張していること。
プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズ
次に、プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズという映画について。
私はマイケル・ムーアのファンではないが、太陽光発電などを推進する立場にあったと思われる人物が、それを批判する映画をつくっていることは注目に値 する。
正確ではない情報も含まれていると思うが、環境、CO2、環境保護活動の裏にある「実際のところ」が要点を絞って描かれていて、よい映画と思う。
この映画の中で、次のようなことが取り上げられている。
太陽光や風力は不安定な電源
まず、太陽光や風力は不安定な電源であるということ。
太陽光発電は、雲がかかったり、雪が降ったり、砂ぼこりがたまったり、周囲の気温によっても発電量が変わる(そもそも夜はまったく発電できない)。風力発電は風がないとまったく発電しない。
停電させないためには、不足分を既存の電力網から供給しなくてはならない。既存の電力網がつながっている先は、既存の発電所だ。
不安定な電源をバックアップする既存の発電所
発電所(電源)にはいろいろある。
通称 | 機能・特徴 | 発電方式 |
---|---|---|
ベースロード電源 | 定常的な部分の電力を供給 | 原子力発電 石炭火力発電 |
ミドル電源 | ある程度需要に追従できる | 天然ガス火力発電 |
ピーク電源 | 電力負荷のピーク時に使用 | 石油火力発電 揚水式水力発電 |
バックアップ電源のアイドリングが必要
これらの電源は、たとえば太陽光発電パネルに雲がかかったりして発電できなくなったり、負荷が急激に変動した際は、基本的に、リアルタイムで出力を調整できない。変動に追従できない。
ある程度は追従できても、リアルタイムではできない。ということは、それだけの分を常に待機して動かしておく必要がある。
いってみれば、バックアップ電源としてのアイドリング。車がガソリンを吹かして待機しているような状態。アイドリングがある以上「太陽光発電によってCO2を削減できる」と いう論理にはならない。太陽光発電で発電する分と同量のバックアップ電源を稼働しておく必要がある。
これは蓄電池を併用しても、ある程度は同じ。一般の家庭につけるような太陽光パネルの大きさでは、家庭で必要な電力の1日分も賄えない。すると、1日分の電力を仮に蓄電できても、次の日に天気が悪ければすぐに充電が空になる。バックアップ電源が必要という状況は変わらない。
そういったことが、この映画には概要として出てくる。
自然保護活動が金儲けになっている
それ以外にも、自然保護活動の背景にはいろいろな金儲けの話があると指摘している。
アル・ゴア氏の話や、米国で著名な環境保護論者のビル・マッキベン氏が、裏でゴールドマンサックスなどの金融業界と仲がよいといった話が出てくる。
市も、そういう裏の話や反対意見も踏まえた上で、施策を行っていただきたい。
たとえば、年に4、5回、市はソーラー発電に関して子どもたちに環境学習などをし ているという。何を教えているのか。裏にどんな電源のバックアップがあって、発電が止まったら、どう補うのか、そういう話もしていただきたい。
③太陽光発電について
発電規模の計算方法は?
(仮称)小平市第三次環境基本計画(素案)に記載されている、令和元年度末の市内太陽光発電規模約5,347kWは、どう計算したか。
次の合計。
-
+
グレタさんが「危機的状況で緑がない」ようなことを言っているのとはずいぶん違う。
ファクトチェックは根拠が薄い
この書簡に対して最近よくあるファクトチェックというものでIPCC側から反対意見が示されている。それらをひとつずつ確認したが、内容が薄く、根拠が薄い。科学的ではないという印象をもった。
このように「温暖化に関する学問的な裏づけ」の世界を少し調べると、どうも私がこれまで過ごしてきた科学的な世界とは別の、異質のことがまかり通っている。
IPCCモデルの欠陥
この公開書簡は500人以上の人が署名しており、日本人として署名しているのは2、3 人。いずれもこのテーマに直接関係する学問の分野で第一人者の方々。
そのうちマサチューセッツ工科大学やNASAのJPLでも勤務していた気候専門の学者である中村元隆氏が「気候科学者の告白」という書籍を出している。アマゾンで99円なのでIPCCの見解を支持している方もちょっと読んでみるとよいと思う。私が言いたいこともここに書いてある。例えば次のようなことも書かれている。
-
+
以上が、書簡の内容とその関連の人たちが主張していること。
プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズ
次に、プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズという映画について。
私はマイケル・ムーアのファンではないが、太陽光発電などを推進する立場にあったと思われる人物が、それを批判する映画をつくっていることは注目に値する。
正確ではない情報も含まれていると思うが、環境、CO2、環境保護活動の裏にある「実際のところ」が要点を絞って描かれていて、よい映画と思う。
この映画の中で、次のようなことが取り上げられている。
太陽光や風力は不安定な電源
まず、太陽光や風力は不安定な電源であるということ。
太陽光発電は、雲がかかったり、雪が降ったり、砂ぼこりがたまったり、周囲の気温によっても発電量が変わる(そもそも夜はまったく発電できない)。風力発電は風がないとまったく発電しない。
停電させないためには、不足分を既存の電力網から供給しなくてはならない。既存の電力網がつながっている先は、既存の発電所だ。