土地取引、土地利用における条例軽視は、まちづくりの根幹を揺るがす大問題
📄会議録まとめ
令和2年2月26日に行った一般質問です。
回田町の宅地開発に関して周辺住民からのご相談を受け、数ヵ月に渡って複数の議員で調査を行いました。私たちの会派に相談いただいた時は時すでに遅しのタイミングでしたが、今後市の開発のあり方を見直す必要があることが分かりました。ほかの議員もこの件で質問しました。私の質問では、条例違反が起きていたことや理念が守られていないことなどを指摘し、市の姿勢を確認しました。旧佐川邸公園の件もそうですが、市は市内公園の扱いに関し課題を抱えています。市長にも期待できないところがありますので、私たち市民が実現可能な発想を持ち込み、提案していく必要があるようです。
質問 | 答弁 |
---|---|
元の土地所有者が条例違反行為をしたということでよい? | よい |
仲介人の農協が土地元所有者に説明しなかったのか? | 市として説明したと認識 |
条例違反に罰則は? | 罰則はなく勧告はあるが、悪意なしとみてそこまでいかない |
条例違反があったのに罰則がなく農協にも調査しない、条例軽視では? | 罰則は設けない |
条例の解釈に理念を反映させるのは市長の仕事では? | その姿勢でやっている |
小さな公園つくりたくないのでは? | 効率的維持管理は悩み。不必要とは考えてない |
通告書
主な質疑
正確な質疑内容は会議録をご参照ください。
なお実際は理事者側の答弁すべてが敬語表現でなされています。ここでは簡略化のため敬語表現を省いています。
①質問する理由
まちづくりの根幹が崩れる
回田町218番地周辺で行われている宅地開発に関し、大規模な開発にもかかわらず公園が設置されないことや、一連の取引、開発に関する説明が十分になされていないことなどから、周辺住民の間で市に対する不信、不満の声が上がっている。特に、若い家族世帯が多く移り住んでいる状況で、子どもたちが遊ぶ公園が近隣にないことや、緑が減ることについて心配する声が大きい。
この土地は、もとの所有者が平成28年7月1日に全体で約8,000㎡の土地を3つに分割し、それぞれ3,000㎡未満の契約として3社へ売却したもの。この3社との取引(以下、当取引と呼ぶ)は、同一の者が行う合計面積5,000㎡以上の土地取引行為であっ たにもかかわらず、小平市開発事業における手続及び基準等に関する条例(以下、条例と呼ぶ)で定められた届け出が期間内にされていない。
また、大規模な土地利用を小平市の都市計画マスタープランの方針等に照らし合わせるために規定されている小平市土地利用審議会での審査や、市長の助言プロセスも行われていない。さらには、事業面積が5,000㎡以上の開発事業で同一の事業者が開発を行う場合に必要とされる大規模開発事業のプロセスや、同様に3,000㎡以上の開発で必要とされる中規模開発事業のプロセスも踏まれておらず、先述したように、都市計画法の規定に基づいて3,000㎡以上の開発において整備すべき公園等も設置されていない。
5,000㎡を超える大規模土地取引および大規模土地開発に際し、複数業者との間で土地を分割して売買するなどの手法によって個々の土地面積を減らすことで、法や条例に定めた事項を回避できてしまうのであれば、小平市のまちづくりの根幹が崩れることになり、非常に大きな問題だ。
そこで、当取引に関する市の対応の再検証と、東京都への働きかけも含めた条例等見直しの要望を念頭に質問する。