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first: 2026-08-26
description: 令和8年8月26日の厚生委員会における請願第19号の審査まとめ。介護報酬の不適切な受給と賃金未払いをめぐり、市が監査に切り替えなかった根拠、従業員への計算の丸投げ、随意契約の更新、他の地域包括支援センターへの調査などを確認。
title: "請願第19号の審査(令和8年8月26日 厚生委員会)"
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## まとめ
令和8年8月26日の厚生委員会で審査した請願第19号のまとめです。
:::note
##### 📰 記事で取り上げていただきました
- [【速報】小平市の社会福祉法人に介護報酬の不適切受給疑い 住民が市議会に請願書を提出](https://note.com/limber_cosmos634/n/n8777de6579bb)(ミエルカイ首都圏、2026年6月26日)
- [社会福祉法人の賃金未払い、小平市が「社会福祉法違反の疑い」に見解一転](https://note.com/limber_cosmos634/n/naf71583c37c4)(ミエルカイ首都圏、2026年8月26日)
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請願第19号は、市内の社会福祉法人が運営する通所介護事業所における、介護報酬の不適切な受給と賃金未払いの是正を求めるものです。請願事項は、処分に至った場合の法人名等の公表、賃金未払いへの必要な措置、全事業所への改善期日と改善勧告の3点です。
市は2月17日に疑義を把握しながら、4月1日に地域包括支援センターの委託契約を随意契約で更新しました。東京都との合同実地検査は5月8日で、初動から約80日後です。
審査では、安竹が市長出席を求める動議を提出し、挙手多数で可決されました。市側は「社会福祉法人の指導監査に通報による特別監査という制度はない」「労働基準監督署の見解に従う」などと答弁しています。採決は可否同数となり、委員長採決で採択されました。
## 審査の流れ
| 時刻 | 内容 |
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| 午前9時00分 | 開会。請願者の趣旨説明、続いて請願者への質疑 |
| 午前10時17分 | 再開。紹介議員(幸田昌之氏)の説明と質疑 |
| 午前10時33分 | 安竹副委員長が市長出席を求める動議を提出 |
| 午前10時50分 | 動議を挙手多数で可決し、議長に市長出席を要求 |
| 午前10時55分 | 理事者側の説明、続いて理事者への質疑(午後0時44分まで) |
| 午後2時40分 | 再開。討論 |
| 午後2時43分 | 採決。可否同数となり、委員長採決で採択 |
## 主な質疑
:::tip
##### 次の質疑は要約です
正確な内容は会議録をご参照ください。ここでは分かりやすくするため、発言の順序を入れ替えて一問一答の形にしています。実際の質疑は一括質問・一括答弁方式です。
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### 審査の背景
令和8年8月26日の厚生委員会で、請願第19号を審査した。請願第19号は、市内の社会福祉法人が運営する通所介護事業所による、介護報酬の不適切な受給と賃金未払いについて、市委託事業者としての運営実態の是正を求めるものである。
請願者によれば、通所介護計画書は3時間10分のサービスとしながら、送迎時間の都合などにより恒常的に3時間未満の提供にとどまっていた。また、10分未満の時間外労働の端数切捨てや、始業前朝礼の無給労働が常態化していた。今年5月には、過去3年分の未払い賃金を法人が精算せず、従業員自身に手計算させて請求させるという負担の転嫁もあった。
市の対応は次のとおりである。令和8年2月17日に介護報酬の疑義を把握し、4月1日には当該法人と地域包括支援センターの委託契約を随意契約で更新した。東京都と小平市の合同実地検査は5月8日に行われ、初動から約80日を要した。7月31日には、社会福祉法違反の疑いで外部公益通報調査を開始している。
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### 請願者への質疑
#### 監査に切り替えず確認もしない市の姿勢
3月26日に法人から「サービス提供時間が不足していた」との申告があった。一方で、利用者や従業員からは「以前から意図的に短縮していた」という証言も市に提出されている。市が自ら速やかに厳格な監査へ切り替えようとしなかったことをどう受け止めているか。また、健康福祉部長は、ほかの委託法人に注意喚起はするが確認は行わないと答えている。この姿勢について、どの点が最も重大か。
市の対応はきわめて不自然であり、所轄庁としての責任放棄だと強く憤りを感じている。法人の言い分だけを優先し、内部からの真摯な証言を軽視して監査を渋る姿勢は、不正の隠蔽を助長する。
最大の問題は、市が自らほかの法人にもリスクがあると認識しながら、実態の確認を放棄している矛盾である。地域包括支援センターは公費で運営される市の最重要事業のひとつであり、注意喚起だけで法令遵守を確認しないのは、行政の単なるアリバイづくりにすぎない。市長が公約に掲げる公契約条例にも真っ向から反する。
#### 未払い賃金の3年分の手計算
過去3年分の未払い賃金を従業員自身に手計算させた点について、この法人のガバナンスや現場の実態をどう見ているか。
労働時間を適正に把握し、正確な賃金を支払うのは使用者の絶対的な義務である。それを長期間放置したうえ、月20日就労でざっくり720日分もの複雑な計算を、計算ツールも計算方法も示さずに自ら行わせるのは、社会福祉法人としてのガバナンスが完全に崩壊している。
市が確認しないまま野放しにすれば、福祉現場で働く人は失望し、離職を招く。それが小平市民への介護サービスの低下や崩壊につながる。
#### 4月1日の契約更新と4か月半のたらい回し
重大な疑義が発覚している中で4月1日に地域包括支援センターの委託契約を更新したことをどう評価するか。また、賃金未払いについて約4か月半にわたり労働基準監督署へ誘導し続けた市の対応と、市民が法律の条文を掲げてようやく市を動かした構図について、本質的な問題はどこにあると考えるか。
公金を預かる行政として、危機管理能力と当事者意識が著しく欠如している。2月から一般監査等の過程で、客観的な証拠とともに重大な疑義が提示されていた。しかし、疑惑が晴れていない「真っ黒に近いグレー」の法人に対して、徹底した実態解明も改善指導も行わずに契約を締結したことは、所轄庁としての責任放棄である。この初動の甘さが、7月末の外部公益通報調査まで事態を長引かせた元凶である。
市は4か月半にわたり「小平市はできない」と述べ、労働基準監督署に委ねると協議し続けた。外部公益通報の際も「窓口は小平市ではない」と教示書を出しており、まったく動こうとしなかった。
社会福祉法は一般市民の常識でも読める立て付けである。本質的な問題は、誰にでも分かる法律を盾に、市民から指摘されるまで動かなかった市職員の資質そのものである。
#### 公益通報後の不利益な扱い
公益通報を使うと報復的な扱いがあると聞く。これまで不利益な扱いの疑いのあることはなかったか。悪質な事業者では、こうした発言を理由にさらなる不利益な扱いをすることもある。
公益通報の後、今年4月に本部の部長から呼ばれ、今の勤務場所ではない小平市内の別の勤務先へ異動してもらえないかと求められた。時期は1週間後だった。
雇用契約書には、法人が認める事業所へ配置転換する場合があると書かれている。しかし、今の理由で求められてよいのか、弁護士に確認するよう伝えた。数日後に部長は、今の現状では配置転換をお願いできないと回答した。
何の知識もなければ、不利益な扱いを命じられても従わざるを得ない。
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### 市長出席の動議
本請願の審査に当たり、市長の出席を求める動議を提出する。理由は2点ある。ひとつは、請願第19号の審査に不可欠な市全体の監督責任と再発防止の取組を、市長自らに問うためである。もうひとつは、市は調査中とはいえ、何が起きたのかを市民に公表しておらず、市長自身の説明もないためである。議会審査の場で、市長に説明を求める。
ただいま安竹副委員長より、質疑終了まで市長の出席を求める動議が提出された。お諮りする。市長の出席を求めることに賛成の方は挙手を願う。〔挙手、多数〕挙手多数。したがって、市長の出席を求めることに決定した。
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### ① 請願事項は市が実行できるのか
市は「市にはできない」「東京都の管轄だ」と説明する。しかし、話を聞くと、法律にそう書いてあるというだけで、市にできないはずはない。請願事項の3項目は、東京都と連携すれば実行できるという認識でよいか。改善勧告も、東京都が行うと書かれているだけで、市が行ってはいけないとは書かれていないはずである。
請願事項3の改善勧告は、介護保険法により都道府県知事が行うと定められている。小平市と東京都が一緒に指導監査に入り、指摘までは市も行うことができる。その後の勧告については、市に権限がない。
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### ② なぜ特別監査に切り替えなかったのか
現場からは「意図的に時間を短縮していた」という証言が提出されている。それにもかかわらず、法人の「事務ミス」という自己申告をうのみにして、市が強制力のある監査へ速やかに切り替えなかったのはなぜか。東京都主導の立入検査まで本格的な監査を先送りした法的根拠を伺う。初動から約80日を要している。
社会福祉法人の指導監査においては、通報による特別監査という制度がない。事業所については、通報により指導を経ずに監査へ移行することはあり得る。今回の一般監査は社会福祉法に基づくもので、通報の内容はひとつの事業所に関するものだった。
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##### 📘 一般監査と特別監査
社会福祉法人に対する指導監査(社会福祉法第56条)には、一定の周期で実施する一般監査と、運営に重大な問題を有する法人を対象に随時実施する特別監査があります。市は「通報による特別監査という制度はない」と説明しました。一方、介護保険サービス事業所に対する指導監査では、運営指導中に監査へ変更する場合と、運営指導を経ずに監査を実施する場合があります。
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### ③ 未払い賃金の計算を従業員に丸投げしてよいのか
賃金の計算を従業員に丸投げすると、報復を恐れて申請が抑制される。対象は100人から200人規模に及ぶと聞く。労働基準監督署にはどのように確認したのか。一般的には事業者が計算して支払うべきだという話はなかったのか。
労働基準監督署から、使用者だけでなく従業員が計算して申請することもあり、問題ないとの見解を得ている。事業所側で行うことも従業員側で行うこともあり、従業員側で行うことについて特に違反ではないという説明であった。市は労働基準法の専門的な解釈を持たないため、労働基準監督署の見解に従う。
#### 労働基準監督署への確認記録は公文書に残っているか
確認した内容は公文書に残っているか。口頭だけで済ませていることはないか。
こうした内容について、メモとして残している。
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### ④ ほかの地域包括支援センターも調査すべきではないか
市は、ほかの地域包括支援センターを運営する法人にも注意喚起はするが、確認はしないと説明している。市長が公契約条例の制定を掲げる中で、担当部長が確認しないと公言したことは重大である。ほかの法人に対しても労働環境の実態調査が必要と考えるが、実施する意思はあるか。
ほかの地域包括支援センターについて、今回の法人と同じようなレベルでは確認できないと考えている。注意喚起を行っており、調査は定期監査での対応となる。疑義がない状態で確認しようとすると膨大な数になり、体制的にも厳しい。
#### 定期監査で賃金未払いを把握できるのか
定期監査で賃金未払いの可能性を確認できるのか。これまでと同じ監査を続けるだけでは、同じ問題を見落とすことにならないか。
地域包括支援センターは5圏域あり、5つの法人と契約している。まずは今回の通報があった法人の調査を第一に進め、関係機関と情報を共有する。それ以外の法人について、同じレベル・同じスケジュールで調査することは難しい。注意喚起を行い、日頃のやり取りや定期監査の中で確認していく。
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### ⑤ 疑義が残る中の随意契約更新はどのように決めたのか
2月の段階で法令違反の疑義が寄せられ、その後、具体的な証言も積み重ねられていた。それでも4月1日に随意契約を更新している。市民の公金を投じ続けるという意思決定は、庁内のどの会議で、誰の責任で行われたのか。随意契約を続けてよいかどうかの検討会議は行われたのか。
契約について、特に検討会議のようなものは行っていない。意思決定は市の判断によるが、契約担当課として検討会議を開くことはなかった。
当該法人について判断できる材料がない状況で、ひとつの事業所の疑義のみをもって、ほかの事業所の委託を見送ることはできない。委託契約について特に問題はないと捉えており、通常の契約処理を行った。
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### ⑥ 東京都との連携とたらい回し
市は、東京都の管轄だから東京都に連絡してほしいと案内してきた。しかし、市と東京都が連携して対応するのであれば、「都の管轄なので都へ」という案内はおかしい。まず市が受け止め、東京都と一緒に連携して対応する運営にすべきではないか。
指定権者が東京都だからといって、市が関係ないという対応はしていない。一義的な窓口として内容を受け止め、東京都に情報提供している。本件も、通報を受けて即日、東京都に情報提供し、情報共有を図っている。
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### ⑦ 市長の認識と市民への説明
市が調査中であることについて、調査中の内容を話せないのは理解する。しかし、何が起きたのかについては市民に公表できるはずである。市長自身の説明もない。議会審査の場で、市長の言葉として説明していただきたい。
通報や指導監査に関する情報は、これまで特に公表してきたものはない。他市でも公表している例は多くない。公表しないということではなく、必要があれば公表し、東京都が公表する権限の場合には都にお願いするなど、案件に応じて判断する。
#### 部長の答弁は市長と同じ認識か
ただいまの答弁は、市長の答弁と同じ認識でよいか。
市として行っていることである。組織として、市長も私も同様の考えである。
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### 討論と採決
本請願第19号につきまして、一人会派と維新の会としまして、賛成の立場で討論いたします。詳しくは本会議で申し述べます。
各会派の立場は次のとおりでした。
| 会派 | 委員 | 立場 |
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| 日本共産党小平市議団 | 三輪博美委員 | 反対 |
| 自民党小平政和会 | 山田大輔委員 | 賛成 |
| 生活者ネットワーク | 柴尾ひろみ委員 | 反対 |
| 市議会公明党 | 髙橋政美委員 | 賛成 |
| 緑の風 | 岡田しんぺい委員 | 反対 |
| 一人会派と維新の会 | 安竹洋平副委員長 | 賛成 |
挙手は同数となり、委員会条例第16条第1項により委員長が採決し、本請願は採択すべきものと決しました。
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##### 📝 所感
市の答弁は、権限が東京都や労働基準監督署にあるという説明に終始していました。しかし、所轄庁として疑義を把握した2月17日から、随意契約を更新した4月1日、合同実地検査の5月8日まで、市が自ら確かめられたことは少なくなかったはずです。特に、監査に切り替えない根拠、賃金計算を従業員にゆだねたことへの市の姿勢、ほかの地域包括支援センターを確認しない判断は、いずれも市の裁量で対応できた部分です。委員会としては採択しましたが、調査の出口である処分と公表を、今後もしっかり見ていきます。
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